ライブドアが、ブログの次はWikiだ、と変なことを言い出しました。Wikiって、不特定多数がいる公の場で使うのは、微妙???なツールでして、Wikipediaは奇跡的に成功している稀有な例だと思います。社内の私の部署では、2年前から、PukiWikiを使っていて、うまく機能しています。ほかにも、開発プロジェクトごとに、PukiWikiでウェブサイトを使って、メンバー同士のコミュニケーションや情報共有に使ったりと、かなり重宝しています。会社内のような「クローズドな環境」では、Wikiはとっても便利です(会社内だと、不正行為を行うと処分されるし)。
せっかくインストールした、QEMUとFreeBSD。ここにPukiWikiでもインストールしてみますか。QEMU内で動いているPukiWikiへは、QEMUを実行しているパソコン以外にも、LANで接続している別のパソコンからもアクセスできますよ。
http://pukiwiki.org/
■ これまでのおさらい
PukiWikiを動かすには、PHPが必要です。
前回、PHP4をインストールしました。このPHP4でOKのはずです。
■ 準備
前回と同じです。
■ PHPを使えるようにする
前回までで、一応、apache2でPHP4のモジュールが動くようになっています。ちゃんとPHPを使えるようにするためには、httpd.confを書き換える必要があります。
/usr/local/etc/apache2/httpd.confを書き換えます。
PHP4のモジュールが読み込まれるようにする(太字になっている部分)。これは、portsでPHP4をインストールしたときに、すでに書き加えられているはずです。
LoadModule rewrite_module libexec/apache2/mod_rewrite.so
LoadModule encoding_module libexec/apache2/mod_encoding.so
LoadModule php4_module libexec/apache2/libphp4.so
「DirectoryIndex」に、index.phpを追加します。
DirectoryIndex index.php index.html index.html.var
「AddType」で、PHPスクリプトの拡張子を登録します。
AddType application/x-tar .tgz
# PHP script
AddType application/x-httpd-php .php
AddType application/x-httpd-php-source .phps
設定を反映させるために「apachectl restart」で、apacheを再起動します。
■ DocumentRootの整理
ports、packageでインストールしたapache2は、/usr/local/www/data/がDocumentRootになっていますが、シンボリックリンクになっていて、ちょっと気持ちわるいので整理して、まっさらなディレクトリにします。
freebsd# cd /usr/local/www
freebsd# ls -l data
lrwxr-xr-x 1 root wheel 24 Jun 20 21:48 data -> /usr/local/www/data-dist
freebsd# mkdir data
freebsd# ls -ld data
drwxr-xr-x 2 root wheel 512 Jul 13 22:14 data
■ PHPの動作確認をする
/usr/local/www/data/ttt.phpというファイル名で、以下のような内容のファイルを作成します。
<?
phpinfo();
?>
ブラウザで、「http://localhost:10080/ttt.php」にアクセスします。つぎのように表示されれば、PHPがちゃんと使えるようになっています。
■ PukiWikiをインストールする
http://pukiwiki.org/ からたどっていった先の、
http://sourceforge.jp/projects/pukiwiki/files/
からダウンロードできるようです。とりあえず、バージョン1.4.6rcをダウンロードしました。
前に紹介した方法を使って、Windows上でダウンロードして、WebDAVの共有フォルダを通じて、QEMUのFreeBSDへファイルを持っていきます。
とりあえず、/usr/local/www/以下でファイルを展開します。
freebsd# cd /usr/local/www/
freebsd# tar zxf /home/dav/pukiwiki-1.4.6_rc.tar.gz
freebsd# cd pukiwiki-1.4.6_rc/
freebsd# ls
.htaccess cache lib
.htpasswd counter plugin
COPYING.txt default.ini.php pukiwiki.ini.php
README.en.txt.gz diff pukiwiki.php
README.txt en.lng.php rules.ini.php
UPDATING.en.txt.gz image skin
UPDATING.txt index.php trackback
attach ja.lng.php wiki
backup keitai.ini.php wiki.en.tgz
PukiWikiのインストール方法は、PukiWikiのWebサイトに詳しくかかれているので、説明どおりやれば、できるでしょう。
http://pukiwiki.org/index.php?cmd=read&page=PukiWiki%2F%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%BC%E3%83%AB%2F1.4%E7%B3%BB%E5%88%97-1.4.4%E4%BB%A5%E9%99%8D
まずは、pukiwiki.ini.phpを書き換えます。
Webサイトのアドレスを、明示的に指定します。なぜか、http://localhost:10080のようにポート番号を指定している場合、うまく自動設定できませんでした。
// Specify PukiWiki URL (default: auto)
$script = 'http://192.168.0.27:10080/wiki/';
ここに書いた192.168.0.27は、ホストOS(Windows)が動作しているパソコンのIPアドレスです。DNSが使えるLAN環境なら、ホスト名で書いてもかまいません。
QEMUを起動するときのオプションを変えて、10080番ではなく、80番でアクセスできるようにしてもいいかもしれませんね。
編集者の名前(Webサイトの管理者)
// Site admin's name (CHANGE THIS)
$modifier = 'ttt';
Webサイトの管理者のWebページアドレス。とりあえず適当に。
// Site admin's Web page (CHANGE THIS)
$modifierlink = 'http://freebsd.qemu.local/';
勝手にページが書き換えられないようにするために「凍結」するときに使う、パスワードの設定。
MD5で暗号化(ハッシング)したパスワードを登録することにします。たとえば「melonpan」をパスワードとする場合、以下のようにして、ハッシング後の文字列を求めることができます。
freebsd# echo -n "melonpan" | md5
26e775df3294848f1b6b501e2636438e
もとめた文字列を、以下のように{x-php-md5}につづけて書き込みます。
// CHANGE THIS
$adminpass = '{x-php-md5}26e775df3294848f1b6b501e2636438e';
//$adminpass = '{x-php-md5}1a1dc91c907325c69271ddf0c944bc72'; // md5('pass')
//$adminpass = '{CRYPT}$1$AR.Gk94x$uCe8fUUGMfxAPH83psCZG/'; // CRYPT 'pass'
//$adminpass = '{MD5}Gh3JHJBzJcaScd3wyUS8cg=='; // MD5 'pass'
//$adminpass = '{SMD5}o7lTdtHFJDqxFOVX09C8QnlmYmZnd2Qx'; // SMD5 'pass'
この部分に関して、PukiWikiのWebサイトにかかれている情報が、ちょっと変かもしれません(2005/7/13時点)。
pukiwikiのファイル全部を、/usr/local/www/data/wiki以下に移動させます。
PukiWikiにアクセスするときのURLは、「http://localhost:10080/wiki/」になります。
ファイルのオーナーとグループも変更します。
freebsd# pwd
/usr/local/www/pukiwiki-1.4.6_rc
freebsd# cd ..
freebsd# mv pukiwiki-1.4.6_rc/ data/wiki
freebsd# cd data/
freebsd# chown -R www:www wiki
PukiWikiのWebサイトに書いてあるとおりにやってもいいですが、とりあえず、これでも、だいたいOKみたいです。
ブラウザで、「http://localhost:10080/wiki/」にアクセスします。こんな画面がでれば、インストール成功です。
■ PukiWikiを使ってみる
インストールしたての時点で、最初に表示されるページ(FrontPage)は凍結されています。ページの上のほうに表示されているリンク「編集」をクリックしても、編集できないといわれてしまいます。
凍結されたページは、まず、凍結解除しないと、ページの内容を書き換えることができません。
リンク「凍結解除」をクリックします。パスワードには、先ほど設定したもの、先の例ではmelonpanを入力します。
編集するための画面になります。
このテキストエリア内に、自由に文章を書きます。
リンク「テキスト整形のルールを表示する」をクリックすると、どういう書式で書き込んでいくのかがわかります。
ところで、ページの上のほうにある「ヘルプ」をクリックしても、なぜかヘルプが表示されません。バグでしょうか?昔は、ヘルプが表示されたのですが・・・
書き込みが終わったら、[プレビュー]ボタンをクリックして内容を確認します。正しければ、そのページの下のほうに、編集画面と同じテキストエリアとボタンがあるので、[ページの更新]ボタンをクリックします。
HTMLがわかんなくても、PukiWikiを使えば、かんたんにウェブサイトを構築できますよ。
PukiWikiの書籍があるかな?と思って探したけど、すぐには見当たりませんでした。が、本などみないで、これまでずっと使ってきたので、まあ、それだけ、使い方は簡単である証拠かな、とも。。。
PukiWikiのWebサイトでは、このへんの書籍が紹介されていました。
PukiWikiを紹介したら、つぎは、やはり、アレですよね。XOOPS。
■追記
「ヘルプ」をクリックしても表示されない原因がわかりました。
mod_encodingを使うと、日本語のWikiNameの日本語エンコーディングがかわってしまって、正しくリンクをたどれないとか、表示されるURLが違う、とか、いろいろ問題が発生するようです。
「ヘルプ」が表示できないだけでなくて、日本語のWikiNameを使うだけで、正しくページが表示されなくなるので、かなり被害甚大です。
pukiwikiのlib/init.phpを書き換えると、問題が解決されました。
/usr/local/etc/php.iniは、無関係でした。
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