しばらく前から気になっていたのですが、OSはFreeBSDで、X Window System上で使っているFirefoxにて、ごくまれに、アクセスしたつもりのないページが表示される現象が発生していました。Windows上のfirefoxでは、今のところ起きません。
表示されるページは、なんとなく先ほどまで見ていたページと関連ありそうな内容なんだけど、商品の広告サイトだったり、コンサルティング会社だったりで、ちょうど、勝手に広告がポップアップするのと似たような状況。
もしかして、スパイウェアとかトロイの木馬とか、悪意のあるソフトがインストールされてしまったのかも?!と心配になっていました。もしくは、firefoxの拡張機能は、たいてい無料で利用できますが、たまに広告サイトを表示することで、広告サイトへの誘導によって、寄付金の代わりとして収入を得ているものがあるのではないか・・・とまで疑ってしまいました。
そんなことを疑ってしまって、すみません。原因、わかりました!!
firefoxの2つの機能と、ちょっとした操作ミスが重なると、こういう現象が起きます。
(1) firefoxでは、マウスの真ん中ボタンをクリックすると、クリップボード中の文字列をURLだと思って、ウェブページを開く機能がある
(2) ロケーションバー(アドレスが表示されるテキストボックス)に、URL以外の文字列を入力すると、それを検索キーワードとして、GoogleのI'm Feeling Lucky検索した結果が表示される
(1)の機能は、インストールされている拡張機能とその設定次第で(知っている範囲内ではtabbrowser preferenceとtab mix plus)、無効化されてしまうこともありますが、X Window System上でfirefoxを使っていると、XtermやKterm、Emacsなどから簡単にURLを拾ってきてブラウザで表示できるので、とっても便利な機能です。ただし、リンクの上で真ん中クリックすると、そのリンク先が、新しいタブかウィンドウで表示されます。
(2)の機能については、ここで触れられています。
http://www.mozilla-japan.org/products/firefox/search.html
いま、Windows上で試してみたのですが、なぜかこの機能、ぜんぜん働いていないようです・・・あれ?
「ちょっとした操作ミス」というのは、真ん中ボタンをクリックしたときに、たまたま少しだけマウスポインタの場所がずれて、リンク以外の場所をクリックしてしまった、っていうことです。
つまり、こういう状況です。
- firefoxで、何かの紹介記事を読んでいた
- 無意識のうちに、何か気になったキーワード部分を範囲選択した。→ このときX Window Systemでは、クリップボードへコピーされたことになる
- そのうち範囲選択したことを忘れてしまう
- 画像のサムネイル(縮小画像)がたくさん表示されているところで、サムネイル画像を、次々に真ん中クリックしていき、拡大画像を別のタブで開く
- たまたま、クリックした場所がずれてしまい、リンク以外のところを、真ん中クリックしてしまった
- リンク先のページが表示されるのではなく、クリップボードにあった文字列で、GoogleのI'm feeling Luckyで検索されたページが、表示されてしまう
- 表示されたものが、先ほど見ていた情報と微妙に関連しているページで、たまたま広告っぽいページだった
うーむ、これがわかって、ようやく安心できました。
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何が起こってたかがわかって安心はしましたが、やっぱり、こんな現象、あんまり起きて欲しいものではありません。というわけで、対処方法。
I'm feeling Lucky検索なんて機能は不要
と、私は考えました。じゃあ、この機能をオフにしましょう・・・うーむ、どこでオフにするんでしょう?
あちこちダイアログボックスの中を探した挙句、やっと見つけました。「about:config」のほうにありました。
知ってる人にはおなじみの「about:config」。ロケーションバーに「about:config」と入力してEnterキーを押すと、firefoxの隠し設定項目(?)が現れます。
ここで、about:configでの意味がいろいろ解説されています。
http://kb.mozillazine.org/About:config_entries
今回は、「keyword.enabled」という設定項目を変更します。
「about:config」では、一度に大量の設定項目が表示されてしまって見づらいので、「Filter:」のテキストボックスに、「keyword」と入力してください。すると、keywordという文字列を含む項目だけが抽出されて表示されます。
「keyword.enabled」の値を「false」へ変更します。ダブルクリックするだけで、trueとfalseが交互に切り替わります。一般的な方法としては、右クリックして表示されるショートカットメニューで変更することも可能です。
これで、I'm feeling Lucky検索は動かなくなります
なお、about:configの設定は、すぐに反映されるっぽいので、ブラウザを再起動しなくてもいいみたいです。
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さて、これでOK・・・と思ったら、今度は、ロケーションバーに「ホゲ」(何か適当なキーワード)と入力すると、「ホゲ.com」とか、「www.ホゲ.com」とかにアクセスするようになりました。
この「小さな親切よけいなお世話」機能も、「about:config」でオフにできます。
「about:config」で、Filterに「fixup」と指定してみてください。そこで現れる「browser.fixup.alternate.enabled」をfalseにすると、自動で、「www.」や「.com」を補う機能がオフになります。
ここで一緒に表示されている、browser.fixup.alternate.prefixやsuffixを変更すれば、補完する文字列を「www.」「.com」以外に変更できるのであろうと想像できます。
えーと、今Windows上のfirefoxで試してみたのですが、browser.fixup.alternate.enabledの設定にかかわらず、wwwやcomを補完したりはしないですねぇ・・・ はて、何が違うのでしょう?
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さて、これで、よけいなお世話機能は全部切ったぞ・・・と思ったら、プロキシーサーバの中に(squidではなくて、ネットワーク・アプライアンスと呼ばれるものっぽい)、勝手にアドレスを補完するものがいました。これにはもうあきれはてて、笑っちゃいました。
アドレスを「hello」と指定したら、プロキシ―サーバによって勝手に「www.hello.com」へリダイレクトされてしまった様子。
% telnet プロキシ―サーバ ポート番号
Trying ほにゃらら...
Connected to ほにゃらら
Escape character is '^]'.
GET http://hello HTTP/1.0 ←と入力
HTTP/1.0 302 Moved Temporarily
Server: ふんたらかんたら
Location: http://www.hello.com/ ←リダイレクト先アドレス
Content-Length: 90
X-Cache: MISS from ほにゃらら
X-Cache-Lookup: MISS from ほにゃらら:番号
Proxy-Connection: close
<HTML>
<HEAD><TITLE>Redirection</TITLE></HEAD>
<BODY><H1>Redirect</H1></BODY>
</HTML>
Connection closed by foreign host.
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あとから、想定外じゃなくて、予想外って書いたほうがよかったかな~と思ってみたり。
でも、MNPなんてものが始まったところで、私には関係ないです。
だって、携帯電話もってないもん・・・
真ん中クリックとかを反映しなかった?
返信削除I'm feeling Luckとkeyword.enabledは関係ありません。
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