しばらく前、必要にせまられて、VMwareやVirtual PCなど仮想マシン上でFreeBSDを使ってたこともあるのですが、仮想ではなく本物が使えるのなら、やっぱり本物が一番いい!ということで、今はほとんど、仮想マシンではなく、実物なマシン上で、FreeBSDを使っています。
ただ、また仮想マシンが必要になりそうな感じがしてきていました、あ~めんどくさいなと思ってたところに、VirtualBox 2.0.0がリリースされた、というニュース。
VirtualBox?名前は聞いたことがあったんですが、これまで使ったことがありませんでした。
そして、最近、こんな話も聞いたことがありました。
http://gihyo.jp/admin/clip/01/fdt/200808/04
FreeBSD Daily Topics
2008年8月4日 OpenJDKへBSD Javaマージ提案,FreeBSD VirtualBox 1.6.2で優れた動作,BIND p2へアップデート,VLC更新VirtualBox better for FreeBSD
Ivan Voras氏は2008年7月31日(米国時間),自身のブログにおいてVirtualBox 1.6.2でFreeBSDが実に優れた動作をすると報告しています。UnixBenchベンチマークの結果ではVMwareよりもかなり優れた結果を出しています。
もう、これは、VirtualBoxを試してみるしかないでしょう。
バージョン番号が急に増えちゃったところが、気にはなりますが…
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VirtualBoxのダウンロードは、ここからできます。
http://www.virtualbox.org/wiki/Downloads
Download VirtualBox
現在公開されているVirtualBoxには、ライセンスが2種類あるそうです。詳しくは、上記のリンク先からたどれる
http://www.virtualbox.org/wiki/VirtualBox_PUEL
に書いてあります。
また、ライセンスによって、使える機能に若干違いがあります。
(1) VirtualBox Personal Use and Evaluation License (PUEL)
個人で利用したり、学校などアカデミックでの利用、製品の評価目的でなら、無料で使える。それ以外の場合は、商用ライセンスを購入する必要がある。
FAQを見ると、企業で自分のパソコンに自分でインストールするのなら、それもpersonal useだよ、と書いてある。バイナリ配布のみ。
(2) Open Source Edition (OSE)
GNU General Public License V2、いわずと知れたGPLv2。ソースコードが公開されている。
仕事で使いたいと思っていたので、PUELだと、もしかすると厄介なことになりそうな気がします。しかし、上記のダウンロードページには、GPL版のバイナリが用意されていなかったので、とりあえず今回は、バイナリがあるPUELを使いました。
PUELのバイナリ再配布は許可しないと書いてありますが、OSEなら条件さえ守れば許可されています。どこかで誰かがビルドしたバイナリがダウンロードできるんじゃないかと思われますし、Windows上でソースからビルドする情報も掲載されていますが・・・
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VirtualBox 2.0.0をインストールする
今回は、
- CPUは、Core 2 Duo E8400 3GHz
- メモリは、2GB
- OS(ホストOS)は、Windows XP Home Edition Service Pack 3
な環境に、VirtualBox 2.0.0をインストールしました。
ダウンロードした「VirtualBox-2.0.0-36011-Win_x86.msi」をダブルクリックして、インストール開始。
セキュリティの警告が表示されますが・・・ま、いいか(ファイルのプロパティを確認すれば、ちゃんと電子署名はついてるのが見えますよ)
あっ、そういえば、余談になりますが、ここに表示されている「この種類のファイルであれば常に警告する」というメッセージは、誤訳なんだそうですね。ひどいですね、マイクロソフトの日本語の翻訳のレベルは。
詳しくはこちら
http://takagi-hiromitsu.jp/diary/20080211.html
高木浩光@自宅の日記
Vistaになっても直らなかったWindowsの杜撰な日本語訳
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とにかくインストール作業開始。
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VirtualBox Personal Use and Evaluation License (PUEL)に同意します。
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「何をインストールするか」、と、「どこにインストールするか」、を指定します。とりあえず、デフォルトのままで、全部インストールしました。
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「Install」ボタンをクリックして、本当にインストール開始。
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インストールを中断するように、Microsoftが推奨してくれました(笑)
まあ、ここは、続行ボタンをクリックしますね。
この警告メッセージは、2回ほど表示されました。
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わりと短時間でインストール完了。必ずそうなのかわかりませんが、Windowsを再起動する必要はなかったです。
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「VirtualBox 登録ダイアログ」というのが表示されます。
おや、メッセージが日本語になってますね。
名前をメールアドレスを入力しなければいけないようなので、入力します。
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ユーザー登録が完了しました、と。
これでインストールは完了。簡単ですね。
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VirtualBoxを実行する
スタートメニューの、「すべてのプログラム」の中にある、「Sun xVM VirtualBox」の、「VirtualBox」を選びます。
「Sun xVM VirtualBox」というウインドウが表示されます。
2008年2月に、VirtualBoxを開発していた会社を、Sun Microsystemsが買収しちゃったそうなので、Sunと名前についてるんですね。
右側のメッセージは、ほとんどが英語で表示されていますね。どうやら、日本語化はまだ完全ではないようでして、このあとも、日本語・英語混じりの、違和感のある画面表示が続きます。
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仮想マシンを作る
このあと、FreeBSD 7.0-STABLEをインストールしようと思いますので、そのための設定で、仮想マシンを作成することにします。
左上の「新規」というボタンをクリックするか、「仮想マシン」メニューの中の「新規」をクリックします。右側のメッセージでは、“Newボタンをクリック”という意味のことが書いてあるので、英語・日本語混じりになっているために、少々、紛らわしいことになっています
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「新規仮想マシン作成ウィザード」というのがはじまります。
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仮想マシンの名前は「FreeBSD7」にして、OSタイプにFreeBSDを選択しました。
ところで、仮想マシンの名前は、途中にスペースを含めないようにしたほうが、あとで便利かもしれません。というのは、仮想マシンの設定を変更するVBoxManageというツールがあるのですが、これはコマンドラインで実行するツールでして、引数に仮想マシンの名前を指定するようになってます。名前にスペースが含まれていると、"FreeBSD 7-STABLE"のように、ダブルクォーテーションマークで囲む必要があるので、ちょっと面倒かな、と思った次第です。
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仮想マシンに割り当てるメモリのサイズを指定します。推奨サイズは64MBといってきますが、けちくさいので、もっと増やして、約500MBほどとしておきました。
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「仮想ハードディスク」の指定をします。
まずは「新規」ボタンをクリック。
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「新規仮想ディスク作成ウィザード」というのがはじまります。
「Next」ボタンをクリック。
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ディスクのタイプには、2種類あります。
可変サイズのイメージ(dynamically expanding image)
最初は、仮想ディスクのイメージ・ファイルのサイズは小さい。仮想ディスクに書き込むにつれて、イメージ・ファイル・サイズが膨らんでいく
固定サイズのイメージ(fixed-size image)
最初から、仮想ディスクに割り当てたサイズ分だけ、大きなサイズのイメージ・ファイルが作れれる
とりあえず「可変サイズのイメージ」にしておきました。
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仮想ディスクのサイズと、置き場所を指定します。
サイズは、ちょっと試してみよう程度のつもりだったので、2GBと、かなり小さめにしておきました。ガンガンFreeBSDを使うぞ、という場合でも、8~16GBくらいで足りるかもしれません。
仮想ディスクの置き場所は、デフォルトではCドライブになっているので、別の場所に変更することにしました。
「イメージファイル名」のテキストボックスの右側にあるフォルダの絵のアイコンをクリック。
「新規ハードディスクのファイルを選択してください」というので、DドライブにVirtualBoxという名前のフォルダを作成し、「保存する場所」にそのフォルダを指定。
そして、「ファイル名」にとりあえず「FreeBSD7」と指定しました。
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「保存」ボタンをクリックすると、さっきの画面に戻ります。
仮想ディスクのイメージファイルは、「D:\VirtualBox\FreeBSD7.vdi」と指定されています。
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「概要」というのが表示され、設定がこれでよいか、確認してきますので、よければ「Finish」ボタンをクリック。
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ちょっと前の、「仮想ハードディスク」の画面に戻ってきます。「起動ディスク」には、今作成した仮想ディスクが指定されています。
「Next」ボタンをクリックします。
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「概要」が表示されて、この設定でよいか確認してきますので、よければ「Finish」ボタンをクリック。
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これで、仮想マシンが作成されました。
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仮想マシンの設定を変更する
VirtualBoxのウインドウでは、左側では仮想マシンを選択することになっているらしく、左側の「詳細」タブで、選択した仮想マシンのハードウェア構成が表示されています。
仮想マシンが動いていない(電源オフ)ときに、「詳細」タブの中の青い太文字をクリックするか、「設定」ボタンをクリックすると、ハードウェア構成を変更できます。
スナップショットの保存先フォルダを変更
「一般」を選んで、「高度」タブをクリックすると、「Snapshot Folder」という指定が見えます。
Snapshot(スナップショット)というのは、おそらく、仮想マシンの情報(メモリ・イメージなど)すべてをハードディスクに書き出しておき、あとで、スナップショットを採取したときの状態を再現できるようにする機能なんだと思われます。
スナップショットは、ディスクをけっこう消費するそうなのですが、デフォルトではCドライブにスナップショットが保存されることになっていました。
というわけで、Dドライブに変更してみます。
Snapshot Folderのメニューから「Other」を選択して、フォルダを選択します。とりあえず、「D:\VirtualBox\snapshot」を指定しておきました。
VT-x/AMD-Vを有効にする
この機能を有効にすると、仮想マシンの性能が向上すると思われるのですが、有効にしたら、正常に仮想マシンが動かなくなった(FreeBSDがブートしなかった)ので、無効のままにしています。よくわかりませんが、私が、勘違いしているのかもしれません。
ネットワークアダプタを変更する
デフォルトでは「PCnet-FAST III (NAT)」となっていたのですが、どういうわけか、その設定だと、FreeBSD 7-STABLEで、ネットワーク機能が使えませんでした。
「Adapter Type」にて、「Intel PRO/1000 MT Desktop (82540EM)」を選んでみたところ、NATにて、FreeBSD 7-STABLEで、ネットワーク機能がちゃんと使えるようになりました。
ちなみに、VirtualBoxでは、NAT以外にも、いくつかのネットワークの利用方法が用意されています。
ブリッジ接続もできるみたいですが、NATで使うつもりだったので、まだ試していません。おそらく、「Attached to」で「ホスト インターフェース」を選んで、その下の「ホストインターフェース」の右側のアイコンで、仮想的なネットワーク・インターフェイス・デバイスを、ホストOS側にインストールしてやるんじゃないかと思います。
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長くなってしまったので、仮想マシンにFreeBSDをインストールする話は、次回へと分けます。
FreeBSD 7.0-STABLEの2008年7月のsnapshot版をインストールしてみました。
まだあまり、たいしたことは試していませんが、VMwareのときのように時刻がずれまくることもないですし、わりと軽快に動いています。もっとも、昔、VMware PlayerやVirtual PCを使った当時は、今使っているCore 2 Duoより、ずっと非力なCPUでしたけど。
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