2006年5月15日月曜日

さよなら交通博物館

今日、2006年5月14日(日曜日)、万世橋にあった交通博物館が閉館しました。



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というわけで、先日行ってきたばかりなのに、また、行ってきました(笑)。



今日の目的は、「映画」。



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映画は、土日・休日しか上映しないらしくて、前回は、見られませんでした。今日は映画さえ見られれば、もう思い残すことは無い!!ってことで、結局、3回、行列に並んで、映画を3回見ました(午前中に上映した回は、間に合わなかったので見られませんでした)。



まず最初に見た作品は・・・

北陸トンネル 第一部 (1960年)
北陸トンネル 第二部 (1962年)



単純に言ってしまえば、北陸トンネルを掘ったよ、という記録映画なんですが、すごいですね~、演出が。なんか、戦時中みたいな感じ?!  敵に向かって我らの勇ましい軍隊(工事の従事している方々)が猛進してる!!!みたいな感じ、でした。



でもですね、まあ、そういう感じで、現代の人の目で見ると、ちょっとひいてしまう感じはあるんですが、なんか、とってもすがすがしい感じがしました。すごく危険な工事現場で(現実に何十人もの尊い命が失われています)、多くの人が、泥水をかぶったり、まっくろになって、一生懸命働いている姿が、生き生きと描かれているんです。でも、みんな、とってもいい表情をしてるんです。



近頃見られる、ニートとか仕事をしない人、それ以外にも、デイトレーダーとか、うんたらファンドな人とか、楽して金儲けする人たち、そういう人たちに、見せたいと思いましたね。残念ながら、理解してもらえないくらい、現代社会は腐りきっているようなきもしますが。



ほんと、残念です。



☆ ☆ ☆ ☆ ☆ 



次に見たのは・・・




こだま号高速度試験(1959年)



えーっと、新幹線のこだま号の映画かと思ってたら、それよりももっと前の、在来線を走っていた特急のこだま号のでした(恥ずかしい)。



これも、いまどきありえない演出・・・というか演出じゃなくてあれが当時のあたりまえの表現方法なのかもしれません・・・が、とってもいい味を出していました。おりしも、昭和30年代ブームですか?まさにその当時の空気を感じ取ることができて、大満足でした。ん~~~ホントいい味を出していました。



こだま号の試験車両が、ぐんぐんを加速していき、160km/hまで達する様子が描写されていたのですが、なんか、競馬の実況中継みたいでした(笑)。



☆ ☆ ☆ ☆ ☆ 



つぎの上映の回に並ぼうと思ったら、すでに締め切りってことで、1時間ほど待って、最後の最後、本当に最後の上映の回を見ることができました。見たい映画は、徹夜で行列してでも見る私ですから(てゆーか、それは舞台挨拶が目当て?)、1時間くらい待つことなど、どうってこともありません。




鉄道博物館 (1935年・無声)

楽しい交通博物館 (1965年)



の2本。70年前と40年前の博物館の様子がうかがえる2本の映画作品。まさに交通博物館の幕を引くのにふさわしい、作品でした。



鉄道博物館というのは、今の交通博物館ができる前、戦前に、東京駅の北側の、高架下にあった博物館だそうです。おどろくことに、その博物館での展示物が、今の交通博物館へも引き継がれているらしいです。



映画の最後の方では、今の交通博物館が建設されている様子や(戦後になって交通博物館へ名称が変わったらしいです)、まぼろしの万世橋駅の様子などが描かれていて、とても興味深かったです。



2本目の作品、この交通博物館、最後の最後、本当にこれが最後の上映作品、「楽しい交通博物館」は、どうやら、修学旅行などで交通博物館を訪れる小学生や中学生を対象に制作された作品のようです。この映画も、昭和レトロな空気が感じられて、「あのころの日本ってよかったなぁ・・・」という気持ちになります。あ、まだ生まれてませんでした。


☆ ☆ ☆ ☆ ☆



昔の映像作品って、どこか、何か、味わい深いと思います。まだ生まれていなかった、知らなかった時代なのに、なぜか懐かしい。そして、現代では失われてしまった、昔の日本の姿。失ってしまってから、すごく後悔してる。現代社会の問題・・・



あ、そういう意味で、NHKアーカイブスも好きです。



☆ ☆ ☆ ☆ ☆



映画が終わり、外を覗いたら・・・ギョ!なんだ、この人だかりは!?



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いつもは午後5時で閉館らしいのですが、今日は、特別なのか、午後6時閉館ということになっていたようです。



そして閉館時間。蛍の光の曲が流れ、閉館のアナウンスがあり、場内では、自然に、拍手の音が響きました。



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名残惜しく、なかなか、みな外へ出ようとしないのですが、まあ、私もそうだったんですけど、それでも、そんな思いを断ち切り、思い切って外へでました。



アキバをうろうろして、お買い物をしたりなどして、すっかりと夕闇につつまれ、そろそろ帰ろうと思い(あ、いつもと同様、自転車で行きましたので)、また、交通博物館の前を通りかかったら、なんか、ものすごい大集会になってました・・・なんじゃこりゃ・・・



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