昭和20年、1945年の終戦から、今年で62年。
ずっと昔のことのように感じてしまいますが、昭和30年代を舞台にした作品「三丁目の夕日」の中では、ほんの10年ちょっと前のこと。
コンビニ本の「三丁目の夕日」は、テーマ別に作品を選んで収録したものですが、この「8月15日」は、太平洋戦争に関連した作品が選ばれています。いつも、あんまりテーマにあってないなぁ~な作品が選ばれていることもあるのですが、この「8月15日」は、ぴったりはまった作品ぞろいでした。
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「玄海紀行」。三丁目の夕日らしくない作品ですが、これが一番好きです。
祖母のいる島へ、少年がひとりだけで疎開。その途中、広島に原爆投下、家族を一瞬にして亡くす。島での、祖母との二人暮らし。そして祖母も亡くなるけど、いつも祖母に見守られながら育っていく。ラストでは、少年は父となり、息子とともに、ずっと帰っていなかった祖母の眠る島へ。ここが、泣けるのです。
鈴木オートの社長の戦争体験が描かれた「戦友」。苦労してたんですね。
自分もよく使う東海道線が登場する、「湘南電車」は、結核にかかった妻がいる、湘南の療養所へ毎週通う男の話。
たびたび登場する三丁目のタヌキが、一人前になるための試験を受ける話の「秋の夜」。タバコ屋のおばあちゃんは、戦争で息子を亡くしていて、「みんな戦争が悪いんだよ。あんな戦争さえなければのう。」と言ってるところへ、死んだと思っていた息子が帰ってきた。
「でもおかげで、いっとき楽しい夢を見させてもらいましたわさ。」がほっとします。
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今日一日だけでも、戦争のことを考え直してみたい、そう思わせる一冊でした。
すいません初めてコメントさせていただきます
返信削除本当にこの作品「玄海紀行」は泣けます
何度も読みましたがその都度〜いい漫画だと思います
毎年、夏休みになると読み直しています。
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