2006年4月30日日曜日

FreeBSDにVMware Toolsをインストール

Windows上で、VMware Playerを使ってFreeBSDを動かす話のつづきです。



ゲストOSのFreeBSDに、VMware Toolsをインストールすることで、若干、使い勝手がよくなります。



・・・ですが、VMware Toolsの入手方法が問題です。評価用ということで、VMware Workstation 5.5をダウンロードできるのですが、そのダウンロードしたファイルの中に、VMware Toolsが含まれています。また、VMware Serverのベータ版もダウンロードできるようになっていますが、その中にも含まれています。これって、合法的に利用できるのか、ちょっとわかりません。



■ freebsd.isoの入手



VMware Workstation 5.5のLinux版の*.tar.gz形式のファイルをダウンロードして、アーカイブを展開すると、



  vmware-distrib/lib/isoimages/freebsd.iso



というファイルがあります。これが、ゲストOSがFreeBSDの場合のVMware Toolsの本体です。



■ freebsd.isoをCD-ROMとして見せかける



このfreebsd.isoというファイルを、VMwareなFreeBSDで、CD-ROMとして認識できるようにします。freebsd.isoをコピーして、*.vmxファイルを以下のように書き換えます。これで、FreeBSDではこのISOイメージファイルがCD-ROMのように見えるようになります。

ide1:0.startConnected = "TRUE"
ide1:0.autodetect = "FALSE"
ide1:0.fileName = "freebsd.iso"

■ VMware Toolsのインストール



FreeBSDのportsでインストールできるようになっています。



もってきたファイルはVMware Workstation 5.5のものだったので、/usr/ports/emulators/vmware-tools5/ になるのかな?



freebsd# cd /usr/ports/emulators/vmware-tools5/
freebsd# make install
===>  WARNING: Vulnerability database out of date, checking anyway



========================================================================
Choose "VM" -> "Install VMware Tools..." from VMware Workstation
menu to connect VM's CD-ROM drive and installation CD image temporary.
Press "Install" button when a dialog pops up.
========================================================================



This port mounts /dev/acd0 to /mnt.



Are you ready? [Y/n]:



「メニューを選べ」というメッセージがでていますが、もともと、VMware Playerにはそんなメニューがないので選びようがありません。でも、先ほどの、ISOイメージをCD-ROMとしてマウントできるようにした準備作業で済んでいるので、ここではなにもする必要はなくて、そのまま「y」と答えます。



その後、インストール作業がすすみ、また同じようなメッセージが表示されます。



===>    Verifying install for /usr/local/sbin/vmware-guestd in /usr/ports/emulat
ors/vmware-guestd5
===>  WARNING: Vulnerability database out of date, checking anyway



========================================================================
Choose "VM" -> "Install VMware Tools..." from VMware Workstation
menu to connect VM's CD-ROM drive and installation CD image temporary.
Press "Install" button when a dialog pops up.
========================================================================



This port mounts /dev/acd0 to /mnt.



Are you ready? [Y/n]:



これは、portsが、vmware-toolsと、vmware-guestdの2つに分かれていて、2個インストールするので、2回聞かれるだけです。とりあえず「y」と答えればOK。



結局、



vmware-tools-5.5.1.19175_1
vmware-guestd-5.5.1.19175_2



の2つがインストールされました。



■ vmmare-guestdの実行



/usr/local/etc/rc.d/vmware-guestd.sh
という起動スクリプトがインストールされます。

# /usr/local/etc/rc.d/vmware-guestd.sh start

で実行されるかと思いますが、とりあえず、FreeBSDを再起動しちゃいました。





■ X Window SystemのマウスドライバをVMware用ドライバで置き換える



/usr/X11R6/lib/modules/input/vmmouse_drv.o_VMware
というファイルがインストールされているので、まずは、ファイル名を変更します。



freebsd# mv /usr/X11R6/lib/modules/input/vmmouse_drv.o_VMware
     /usr/X11R6/lib/modules/input/vmmouse_drv.o



xorg.confを書き換えて(/usr/X11R6/lib/X11/xorg.confとか、ファイルの場所はイロイロ)、以下のように、使用するマウスドライバを「mouse」から「vmmouse」へ変更します。



Section "InputDevice"
        Identifier  "Mouse0"
        #Driver      "mouse"
        Driver      "vmmouse"
        Option      "Protocol" "auto"
        Option      "Device" "/dev/sysmouse"
        Option         "Buttons" "5"
        Option         "ZAxisMapping" "4 5"
EndSection





■ ビデオドライバは?



もともとxorgにVMware用のビデオドライバが入っていて、それが使われているので、そのままにしておきます。



Section "Device"
        Identifier  "Card0"
        Driver      "vmware"
        VendorName  "VMware Inc"
        BoardName   "[VMware SVGA II] PCI Display Adapter"
        BusID       "PCI:0:15:0"
EndSection



■ Xの起動



方法はいろいろあって、使っている環境によってことなりますが、まあ、

% startx

でXを立ち上げます。とくに変わりはないですが、マウスドライバを置き換えたので、マウスポインタが、VMware Playerのウインドウから、そのまま外へ脱出できるようになっています。これで、Ctrl+Altキーを押す面倒もなく、簡単に、WindowsとFreeBSDとの間でフォーカスを移動できます。



■ vmware-toolboxの実行



別にroot権限でなくてもいいので、

% vmware-toolbox

というようにして実行します。こんなウインドウが現れます。



Vmwaretoolbox



・・・が、べつに、これで何か設定することって、あまりないのです。ただ、vmware-toolboxを実行している間は、

ゲストOSのFreeBSDのX Window Systemと、ホストOSのWindowsとの間で、コピー&ペーストができるようになる

んですね。まあ、これができると、やっぱり便利ですよね。ただ、日本語の文字をコピペしようとしたら、文字化けしました。ま、しかたないかな。





■ その他



VMware Toolsをインストールすると、たしか、ゲストOSのFreeBSDを、VMwareでサスペンドして、そのあとレジュームしたときに、ちゃんとFreeBSDの時刻が再設定されるようになったと思います。



VMware Toolsなしだと、サスペンドしたときの時刻のままになっています。





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2 件のコメント:

  1.  "VMWare Player"+"VMWare Tools"は合法です。
     直接、VMware に問い合わせた結果です。
     以下 質問と回答です。
    『【質問内容】VMTN のディスカッションフォーラムに「VMware Player に体験版の VMware Workstation から取ってきた windows.iso を使用するのは合法なのか?」という問い合わせに、VMware 開発者と思われる方が「合法です」と回答しているものがありました。
    これは正しいのでしょうか?
    販売しない限り、例えば私の会社内で使用するのは問題無いでしょうか?
    http://www.vmware.com/community/thread.jspa?threadID=25731
    『【回答】Winodws.isoはVMware Toolsのイメージですが、これをVMware Playerの仮想マシンに使用しても問題ないかというご質問かと思いますが、問題ございません。
    貴社内にてお使いいただいても別段問題ございませんのでご安心下さい。』

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  2. 情報提供、どうもありがとうございます。
    安心しました。
    このネタを書く前に、たしか同フォーラムのどこかにVMwareの中の人のコメントとして、「別にいいと思うよ」(超意訳+おぼろげな記憶)というのを見たことがありました。
    しかし、URLがわからなくなっていて、調べるのも億劫だったため、あのような無責任な書き方をしてしまいました。

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