毎月新刊が発行されていく藤子・F・不二雄大全集。楽しみは後に残しておこう、という性格なのであって、けっして「積ん読」ではないです[E:coldsweats01]
読書の秋ということで、そろそろじっくりと腰を入れて読み進めようとは思うのですが。
さて、今月発売は、以下の3冊。
- ドラえもん 3
- パーマン 3
- キテレツ大百科 2
毎回分厚いドラえもんですが、第3巻は、1963年生まれの方が、小学館の学年誌「小学一年生」(1970年4月号)~小学六年生(1976年3月号)で読んでいた作品が収録されています。
そういえば、小学五年生と小学六年生が休刊になるそうですね。1973年がピークだったそうですが、私が小学生のころでも、小学五年生と小学六年生は、読んでいる人はほとんどいなかったので、それを考えると、よくここまで続けたな、と思いました。ニュースで流れた映像では、今の5、6年生くらい子どもが同雑誌を見せられて苦笑してました・・・
さて、ドラえもんです。小学一年生に掲載されていた作品は、当時はカラー印刷になっていたようで、子どもたちがカラフルで親しみやすくなるように、という意図があったらしいです。1年生向けなので、シンプルでわかりやすいストーリーが多いです。
連載開始してまだ数ヶ月という、本当にごく初期の作品ですから、後に形付けられるイメージとはちょっと違っているところもあったりして、そこがまた楽しいのですけど、たとえば、「いぬになりたい」で、しずかちゃんが、ネコに(しずかは知らないが、実はのび太が変身してる)、
「まあ、かわいいネコ。」
「うんとごちそうしてあげるね。」
「おいしいネズミを。」 (ネコを天井裏へ放り上げる)
・・・正直言って、ここは、少し、ひきました[E:coldsweats02]
単行本ではまったく読めなかった、ドラえもんの歴史から封印されていたキャラ「ガチャ子」も、たっぷり[E:sign02]登場。「こんなドラえもんもあったんだ!」的な楽しみもあります。
パーマン 第3巻に収録されているのは、小学三年生(1966年12月号~1968年8月号)、小学二年生(1967年3月号~1968年8月号)に掲載された作品。
今回初めて知ったんですが、パーマンが最初に登場したのは、1996年12月号の小学三年生と小学四年生で、その1ヵ月後に、少年サンデーでも連載スタートしたとのこと。しかも、最初は設定が固まっていなかったので(それってスゴイな…)、この第3巻にも収録されている、小学三年生1996年12月号掲載の「パーマン登場」では、驚くことに、パーマンのマスクのデザインが違ってる!! 力も6584倍になるとか(後の設定では6600倍)。この作品は一見の価値ありじゃないかと思われます。ところで、6584ってどこから出てきた値なんだろう。
80年代にアニメで見たパーマンの印象が強く記憶に刷り込まれてしまっているのですが、この原作のパーマン、しかも連載開始初期のものを読むと、ああ60年代の漫画だな~と、その雰囲気がたっぷりと楽しめます。
キテレツ大百科は、この第2巻までで、全40作品を完全収録したとのこと。第2巻に収録された作品の初出は、「こどもの光」1975年12月号~1977年7月号。
ところどころ、ドラえもんとネタがかぶってない?と思うところもあるのですが、キテレツが自分で作る、科学的な説明がある(SF的なこじつけがある)、そういったところには、男の子の心をくすぐるものがあるんじゃないですかね。
それにしても40作品しかなかったんですね。一方で、アニメは8年間もつづいたそうで、巻末の解説には、アニメで脚本を担当された雪室俊一氏が書かれた、「藤子・F・不二雄さんの思い出」という文章が載っています。これによれば、アニメ・オリジナルのストーリーを藤子F先生も楽しんでいたようで、「短い原作をよくふくらませてくれました」とアニメのスタッフに感謝していたそうです。
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第5回配本は、11月25日発売で、オバケのQ太郎3、エスパー魔美2、バケルくんの3冊です。
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