2012年8月20日月曜日

藤子・F・不二雄大全集 第3期 第10回配本(2012年6月)

うーん、6月発売の分。



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チンタラ神ちゃん



これ、はじめて読みました。A先生との共著。





最初、オバQに似ているかな、と思ったのですが、だんだんと、怪物くんに似ているかなという気がしてきました。

ギャグとして、服がぼろぼろになったり新品になったりで、一喜一憂するシーンがあるのですが、当時の日本はまだそういう経済レベルだったのかな、と思いました。
P.90に「スタゼロ用地」といった看板があるように、スタジオゼロのころの作品。
「少年ブック」1967年1月号~12月号に掲載されたとのことです。



少年ブックという雑誌は、少年ジャンプの前身といえる集英社の月刊誌、と月報に書いてあり、巻末の解説には、「おもしろブック」が「少年ブック」に改名されたとも書かれています。
解説ではさらに、少年ジャンプで有名な、「友情」、「努力」、「勝利」といったキーワードや、アンケート至上主義がすでに導入されていた、と述べられてます。「(本作品は)ギャグマンガの中では一番人気がありました」とも書かれているのですが、1年間12回続いた(そこで終了した)というのも、アンケート至上主義の結果であった、と読み取れるようなことが書かれていました。



主人公の神ちゃんは、バナナの皮が大好物という設定になっていて、意味がよくわからないのですが、ビミョ~でおもしろいじゃないですか。

P.106に、リアカーでゴミ収集をしている風景が描かれています。プラスチックのゴミバケツ、ポリバケツを使用していますが、東京オリンピックのころに、東京都のゴミ収集の方法が大きく変わったんですよね。

「クルパー教」がやばいです[E:coldsweats01]当時はまだ許されたかもしれませんが、今は・・・

どうでもいいことなんですが、P.171に「一万円!たのむからうけとってちょう!」というセリフがあり、そのコマに描かれているお札には、「10000万円」と書かれているというミスを発見。

あと、A先生、F先生の似顔絵キャラがたびたび登場しているのも、興味深いです。当時すでに、あの似顔絵キャラが成立していたんですね。







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すすめロボケット (2)



小学二年生1963年4月号~1964年3月号
小学三年生1964年4月号~1964年5月号
に掲載された作品を収録とのこと。

P.353に新幹線の絵がありますが、これは「小学三年生」1964年4月号に掲載されたもの。新幹線の開業は、1964年(昭和39年)10月1日なので、いち早く取り入れたのでしょうか。富士山のような山もあり、鴨宮近辺の絵なのかもしれません。

巻末の解説は、元・小学館の編集者の林四郎氏。すすめロボケットの話はあまりしていませんが、
トキワ荘は、トイレのにおいがものすごかった、玄関入ったとたん臭い、
とか、
小学館の本社ビルのことをオバQビルと言われるが、実は違う…
とか、
かつてドラえもん打ち切りの危機があった
とかいろいろ興味深い話をされています。
ちなみに、GOROの創刊に関わっていた方らしいです。







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ドラえもん (19)



「てれびくん」 1979年5月号~1983年3月号
に掲載された作品を収録とのこと。



てれびくんってどこが出している雑誌だったっけ?と思って検索。ああ、当然ながら小学館ですか。・・・というか、現在も、てれびくんが発行されていることを知りませんでした[E:coldsweats01]



タンポポ空を行く
ファンタグラスをかけると、タンポポなどの植物も動物も、擬人化されて見える。
山奥の駅のそばからタンポポの種が飛び立ち、列車の屋根に乗って一休み、さびしいときは月になぐさめられ、海を越えて、のび太の部屋へたどり着き、タンポポの花を咲かせた、という叙情的な描写がいいです。



スパイ衛星でさぐれ
しずちゃんの入浴シーンあり



行け!ノビタマン
宇宙救命ボートに乗ってたどり着いた星で、のび太が超人的能力を発揮して大活躍。
映画の原作にも似た壮大なストーリーを、20ページ足らずの短い作品に仕上げるのは、F先生らしいです。



ヘソリンガスでしあわせに
へんりんかと思ったらへそりんでした。ガソリンスタンドのだじゃれで、ヘソリンスタンド。
へそからガスを送り込むと、心や体の痛みを消す、というちょっとやばそうなもの。
作品中でも、おそろしい機械だから、と大騒ぎすることになりますが、痛みを感じなくなるのは危険なんだよ、と、こども向けの説明になっています。
なんとなくヒロポンとかを連想してしまいました。



まねコン
いとこの、のび枝さんが登場。顔がのび太でそれ以外が魔美です[E:coldsweats01]



天の川鉄道の夜
車掌が銀河鉄道999です。



ひろびろ日本
ひろびろポンプを使うと、日本列島が大きくなる。
家とかはそのまま、道幅もそのまま、鉄道のレール幅もそのままで、それ以外の所が大きくなる。

のび太  「どうしてそんなにつごうよくなるの。」
ドラえもん 「くわしく話せば長くなる」

ここが、一番笑えます。



アヤカリンで幸運を
しずちゃんの入浴シーンあり



まんが家ジャイ子
「マジックおなか」という秘密道具が、なんともくだらない物です。いったい、何の役に立つのか?と。
マジックおなか付属の「へそ」を人間につけておいて、マジックおなかをくすぐると、へそをつけた人がくすぐったくなって大笑い。



森は生きている
余韻が残る作品。
のび太はドラえもんの道具に頼ってばかりでダメ人間になっているとか、的外れな批判する人に読んでもらいたい。



六面カメラ
最後のオチが独特です。 「おしまいにクイズだよ」
オチてないんですけど。



魔女っ子しずちゃん
「サリーちゃんもメグちゃんも痛かったのかしら」というのは、魔法使いTai!の元ネタでしょうか。



腹話ロボット
しずちゃんの入浴シーンあり・・・というか、すごいことになってます。






テレビとりもち
タクアンガムという商品が、なんだかすごいです。ぜひ実際に商品化して、藤子・F・不二雄ミュージアムでグッズとして売り出してくれないかな~と。









地底のドライ・ライト
ドライ・ライトは、太陽光線をドライアイスのように固めたもの。
究極の再生可能エネルギーだな~と思います。あったらいいな。
しずちゃんの入浴シーンあり。
通常は、のび太が暴走して大失敗というパターンなのに、この話では、ドラえもんが暴走するという珍しい展開。



まんがのつづき
「週刊少年ジャブン」の「Drストップ アバレちゃん」で、作者は「島山あらら」です。





翼ちゃんがうちへきた
この作品では、伊東翼と書かれているんですが、あれ?伊藤翼じゃないんですか。月報では、伊藤翼になっています。



キャラクター商品注文機
かめライダー、アサレちゃん、バンダム、建設巨神イエオン。この辺のネタは、F先生が自分で考え出したものなのでしょうか?
オハゲのO太郎、なるものが出てきて、のび太が「十年前にはやったまんがじゃないか。あんなの持ってたらばかにされるよ。」という自虐ネタは流石です。







ジャイアン テレビにでる!
夜中の三時にテレビ局にもぐりこんで勝手に放送する、という話。大昔(?)は、夜中はテレビの放送はお休みしていましたが、いつの間にか、ほぼ24時間放送になっちゃってますから、現代のこどもが読むと、違和感を感じるかも。
それに、今はインターネットがあるから、テレビじゃなくても、いろいろできますね・・・





巻末の解説は、関智一さんでした。




■ 過去記事








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