2012年9月18日火曜日

藤子・F・不二雄大全集 第3期 第12回配本(2012年8月)

もうすぐ第3期の最終刊が出ますが…



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すすめロボケット (3)

(第2期)幼稚園、小学一年生、小学二年生 1964年1月号~1965年8月号
(第3期)幼稚園、小学一年生 1964年4月号~1965年7月号
別冊少年サンデー 1963年春季号
こばと幼稚園 1964年10月号
に掲載された作品を収録とのこと。こばと幼稚園は集英社だそうです。

藤子・F・不二雄ミュージアムで展示されていますが、「すすめロボケット」と「てぶくろてっちゃん」は、藤子不二雄が世間で評価されるようになる、初期の代表作なのだそうで、後の「ドラえもん」にも通じるところがあるため、現在再評価されているような感じ。

3巻では、ピピちゃんという小さいロボットが登場していて、作品世界が広がるかな?という感じがしつつ、なんだか、オバケのQ太郎っぽい雰囲気もしたり。ロボケット~ピピちゃん、Q太郎~P子(もしくはO次郎)、ドラえもん~ドラミ、という主人公とそれを補佐するキャラ、という関係がたまにありますが、ピピちゃんは、活躍する前に連載が終わってしまったんでしょうかね。
巻末の解説でも、オバQとロボケットの関係について触れていました。ロボケットの途中から、オバQの連載が始まっているそうで、なるほど、そうですか。

ところで「テレビに入って大さわぎ」という話は、Fシアターで上映しているあのアニメの内容にも、影響してるんでしょうかね。







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初期SF作品



1953年~1959年ころの月刊誌やその別冊付録に掲載された作品を収録とのこと。まんが道でおなじみの、あの「漫画少年」に掲載された作品も収録。どれがF先生の単独作品で、どれがA先生とF先生の共著なのか、いろいろがんばって解明したらしいです。
残念ながら、オリジナルの原稿が無く、雑誌から複写したものが大部分ですが、けっこうきれいです。修復技術が向上したのでしょうか。



この一冊、一通り読んでいて、あれ?っと気がついたのですが、女の子がぜんぜん出てきません。最初期のころは、女の子を描くのが苦手だったんでしょうか。



今回のSFは、すこしふしぎのSFではなく、けっこうSFです。初期の藤子不二雄はSFものを得意にしていたそうです(初の単行本「UTOPIA 最後の世界大戦」もSF)。本書の巻頭の「海底少年メバル」も、かなり気合入っていますが、あれ?って感じで終わってしまってます。あーなるほど、有名な、田舎へ帰省したら原稿落としまくってしまいました事件のために、連載終了だったんですね。



「海底少年メバル」もそうだし、漫画王の別冊付録掲載された一連の作品など、どれくらいの年齢層向けに書かれた作品なのかよくわかりませんでしたが、慣れるまではちょっと読みづらいな、と感じるものがあります。登場人物が多かったり、絵の視点(カメラ位置)が突然180度移動してたり、シーンチェンジも突然だったり。いったん慣れれば、スピード感があっていい感じだと思えるのですが…。
それからストーリーの終わらせ方が、最後の1コマで突然強引に終わってしまう感じで、ちょっと違和感がありました。よく言えば、後年のSF短編のようなおしゃれな結末の付け方にも通じる・・・のかもしれませんが、ページ配分を間違ってたんじゃない?と思ってしまいました。



そういえば、別冊付録の表紙絵だと思うのですが、カラーの絵がそのまま掲載されています。これが、時代を感じさせている絵で、ものすごく味わい深くてイイです。



「恐怖のウラン島」で部屋の番号が十四号室になっていますが(P.184、P.194等)、これって、当時トキワ荘で藤子不二雄の二人が住んでいた部屋が十四号室だったからですよね。豊島探偵という名前は、トキワ荘があった豊島区が由来だろうし、主人公の椎名一郎くんは、椎名町が由来。おもしろいです。



まったくの偶然だと思いますが、「星の子カロル」の宇宙船内できているコスチュームが、宇宙戦艦ヤマトのとそっくりだな~と思いました。「たのしい三年生」1957年8月号別冊付録だったこの作品で描かれている宇宙は、いかにも漫画的な宇宙であり、科学的にはちょっとアレなところがあります。ただ、1961年にガガーリンが世界初の有人宇宙飛行する前、当時の人々はどれくらい宇宙に関する知識を持っていたんでしょうか?なんてことを、ふと考えました。SF映画とかで、案外よく知られていたのでしょうか。



収録作品の中で「ある日本人留学生からのローマ便り」(漫画少年1954年11月号)はわりと高く評価されているらしく、たしかにおしゃれな雰囲気です。映画「ローマの休日」にインスパイアされた作品なんでしょうか。これがSFなのかはさておき、「T・Pほん」など古代文明を扱った後々の作品も連想されるし、興味は一生ぶれていないんだな~という感じがしました。







第4期もあるんですか…



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