2007年1月30日火曜日

わたしの知らない世界

新聞の広告に、ギョっとする写真が!
これ、なんなんでしょうね・・・
20070129
どうやら、金箔を貼り付ける美容法なんだそうです。
クレオパトラや楊貴妃とか書いてあるんですが、いやむしろ、ツタンカーメンじゃないのか!?って・・・  まぁあれは、死んじゃったあとのマスクなんだけど。



とりあえず、「美味しんぼ」の純金鍋の話を読んでもらいたいなぁ



~~~ 説得力が無いなぁ ~~~





☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ 



Windows Vista一般発売直前記念ということで、ひとつ、パソコン初心者にまつわるお話・・・





けっこう昔(Win95くらい)からパソコンを使っているのに、パソコンの操作方法にそれほど詳しくない(てゆーか、新しいことを憶えられない?)、そんな知り合いがいるのですが、困りごとがあるので、教えてくれって言われたので、話を聞いてきました。



そういう人たちのパソコンの使い方ってのは、これまた、「わたしの知らない世界」でした。



その家には、1階と2階のそれぞれにパソコンがあって、両方ともが有線のLANでつながって、NATつきルータを経由して、フレッツ光か何かでインターネットにつながってます。
プリンタは1階にだけあります。やりたいのは、2階のパソコンに入ってるMicrosoft Wordの文書を印刷したい、ってことだそうです。



LANでつながっているから、1階のパソコンをプリンタサーバにして印刷することもできますが、一般家庭ではパソコンの電源をいつも入れっぱなしにしているわけでもないし、紙をセットしたり、プリンタの操作もたまに必要なので、いろいろ面倒なこともあるので、



「その文書ファイルを、1階のパソコンへ持っていって、1階のパソコンを使って印刷すればいいんじゃないですか?」



とアドバイスしました。



2台のパソコンはLANでつながっているので、ファイル共有で2台のパソコン間でファイルのコピーをすればいいんですが、どうも、その人は、ネットワーク経由でファイルをコピーする操作を、どんなに丁寧に教えてもまったく憶えられなくて(なぜそんなことができるのか信じられなくて、そして、信じられないことができるわけない、と思い込むという、ちょっと頑固オヤジ?)、とりあえず、その方法はあきらめました。



それに、2台のパソコンとも電源入れっぱなしではないので、わざわざ下の階へパソコンの電源を入れに行って、また戻ってくるなんてのも、なんか違うだろ、っていう気もします。



wakeup on LANという機能もありますが、よけいなことを教えると、ますます混乱するようなので、「ファイル共有」作戦はあきらめることにしました。



LAN接続のハードディスクがありますが、共有ディスクへのファイルのコピー操作を、どんなに教えてもできない人なので、無駄になりそうです。




というわけで、じゃあ、物理的な手段、何かのメディアにコピーしてもっていくことになります。今時のパソコンにはフロッピーディスクドライブがないのですが、パソコンを新しく買い換えたときに、USB接続のフロッピーディスクドライブを買ってきてあげたので、それを使えばいいですね、と言っておきました。USB接続のFDDなので、2台のパソコン間で持ち運んで使えますからね。



それにしても、なぜゆえにフロッピー ・・・?
不思議なことにその人は、昔から使い慣れたフロッピーディスクが大好きで、どんなに大容量のハードディスクがあっても、かならず文書ファイルはフロッピーディスクで保存しているようです。



何年も前から、「ハードディスクの方が便利だから、ハードディスクを使ったほうがいいですよ」って何度もアドバイスしたのですが、それでもいまだに頑として、フロッピーディスクは手放しません。



ちなみに、その人に関する、もう1つの不思議な話。前にも書いたかな。以前、VHSのテープをDVDにしたいというので、ハードディスクつきのDVDレコーダを買ってあげました。2台のビデオ間でダビングはできる人なのですが、面倒を事前に回避するために、VHSもついているレコーダを選びました。まずはVHSからハードディスクへどんどん録画しておいてから、あとでハードディスクからDVDへダビングすれば、手間もかからないし、レコーダのほうで画質をできるだけ保ったままビットレートを適宜調整してDVDに書き込むので、そういうやり方がいい・・・そう思いますよねぇ? そういうやり方でやるんですよ、ってちゃんと教えたのですが・・・ なぜか、いきなりDVDへ録画しています。ダビングする回数が増えると画質が劣化する、という知識をいまだに引きずっているのでした。 



それで、しかも、「このDVDディスクってのは2時間ディスクだそうだけど、2時間以上入るみたいだね。でも、ときどき、長い番組をダビングすると、ディスク1枚に入りきらなくて、失敗しちゃうんだ。あははは!」 うーん、えーと・・・どのあたりから間違いを指摘してあげたらよいでしょうか・・・



それにしても、なぜハードディスクを使わない?!のでしょうか。私の勝手な想像ですが、

「自分の目で見えないものは、理解できない」っていうタイプの人間がいるのではないか?

という結論にたどり着きました。フロッピーディスクや、DVDディスク、そしてVHSのテープとかは、目にみえるモノであって、「ああ、これに記録されるんだな」、って理解できます。しかし、ハードディスクっていうものは、機械の中に組み込まれてしまっているものであり、目には見えていないものですから、その見えない何かにデータが記録されるっていう状況が、まったく理解できず、理解できないものは、(その人にとって)存在もしていないし、理解できず存在もしていないものは、使うこともできない ・・・ そういうことなんじゃないかと。 考えすぎでしょうか。



パソコンやHDDレコーダを作っているメーカーさんへお願い。ハードディスクを外見から見えるようにしてください。 (笑)






・・・というわけで、フロッピーを使っているのかと思ったら、使っていないらしい。 ぎゃふん・・・





いや、フロッピーディスクは使ってはいるんだけど、USB接続のフロッピーディスクを、2台のパソコン間でつなぎかえて使う、ってことができないらしい。 USB接続のフロッピーディスクドライブ、もう1個、買ってきたほうがいいのかな?



いや、さすがに21世紀の時代に、フロッピーディスクはありえない。さすがに私もそこまで譲歩はしたくなかったので、年末に、512MBのUSBメモリをプレゼントしました。「これはフロッピーディスクみたいな感じで簡単に使えるし、データだってたくさん入るし、便利ですよ。ぜひ使ってくださいね。でも無くさないでくださいね。最近は個人情報の漏洩とか問題になりますから(その人はパソコンで同窓会関係の文書や名簿とか作ったりしてるらしい)」って教えてあげて。



・・・そして、先日、その人から困ったコールが入って、いってきました。



ようするに、2台のパソコン間でファイルのコピーができればいい、ってことなんですが・・・ 



「USBメモリは使っていないんですか?」



「使う自信がなくて、まだ大切にしまってありますよ(笑)」



うーん・・・ 猫に小判 豚に真珠 初心者にUSBメモリ ?



さらに話はつづいて・・・ その人、自信満々に言うことには・・・



「それでですね、いや、1階のパソコンへファイルを送る方法を発見したんです。これまで何度か成功しましたよ。1階のパソコンあてに、電子メールを送ればいいんです



ここで、初心者にありがちな、「メールは個々のパソコン宛てにとどくもの」、「パソコンごとにメールアドレスが割り当てられている」という感じの、おかしな勘違いがあるようですが、とりあえず、それは今は置いておきましょう。



それにしても???ファイルのコピーもできないのに、メールでファイルを送ることはできるんですね??? なんか不思議に思いました。だって、そっちのほうが、操作ステップ数がずっと多くて、よっぽど操作が難しいんじゃないかと・・・



詳しい話を聞いて、謎がとけました。



状況 : 2階のパソコンでメールを受信した。



やりたいこと : そのメールに添付されていたWordの文書を、1階のパソコンにつながったプリンタで印刷したい。



やったこと :



  1. メールの添付ファイルのアイコンをダブルクリックした


  2. Wordが起動して、添付ファイルが開かれる


  3. Wordのメニューのどっかに(Fileメニューじゃないかな)、「この文書を電子メールで送信する」というようなメニューコマンドがあるんだそうです(私はそれまでそんな機能があることを知らなかった)。それを実行した


  4. すると、Outlook Expressにて、その文書ファイルを添付するような手はずになった、新規メールの送信画面が表示されるんです


  5. で、そこで、その人の言うところの「1階のパソコン宛ての電子メールアドレス」を入力して、送信する


  6. 1階のパソコンを起動し、メールを受信。


  7. メールを開いて、添付ファイルをダブルクリックする


  8. Wordで文書を印刷する
















・・・とまぁ、あきれるほど複雑な操作をしてるんです。 で、困ったことってのが、



「で、印刷してみると、変な記号とかでちゃうんです(文字化け?)」



う~ん、以上のようなことでできるとは思いますが、複雑な手順を踏みますから、きっとどっかで操作をしくじってるんでしょうね。 なにしろ、その人、「Microsoft Word」と「メモ帳」の区別がついていない人です。以前、テキストファイル(*.txt)形式の添付ファイルを印刷しようとして、「いつものワープロみたいな感じで印刷されないんだが、どういうわけなんだろう?」といってたくらい・・・



☆ ☆ ☆ 



Windows Vistaを使っても、まだまだ、こういう人たちを救済することはできないと思います。でも、ちょっとした工夫で、そこそこ救済できるようになると思います。



個人的には、最優先事項は、ファイルシステムの工夫だと思います。



Vistaでも、予定としてはあったらしいですが、早々に延期されてしまったのが、WinFSってやつ。そんな高度な機能のやつじゃなくていいんです。こういう初心者ってのは、そもそも「フォルダごとにファイルを整理することができない」んです。 

なんでもかんでも「マイドキュメント」フォルダにいれちゃうんですよね

・・・あまいです。上には上がいます。


 

なんでもかんでも「デスクトップ」に保存する

んですよ。だから、いつもデスクトップには、アイコンだらけ。でも、いいんです。そもそも「整理できない」人なのであり、目に見えないものは存在していないという考えの人なので、目に見えないフォルダにファイルを保存しようものなら、もうそのファイルは二度と開くことができなくなってしまうのです。



かろうじて開けるのは、Wordなどには、メニューに「最近開いたファイル」というのが表示されているので、そこを見ることで、ファイルを発見できるんですね。



そこで、冗談みたいな提案を2つ。


  1. デスクトップに、ファイルをずらずら~っと並べてあっても、すぐにファイルを見つけられるようにしてあげてください。マウスでクリックすると、ファイルの内容をプレビューできたりするといいなぁ


  2. 「最近開いたファイル」に表示されるファイルの個数を、無制限にしてください。大丈夫、そういう人たちは、一生のうちにせいぜいファイルを数十個しか作成しませんから・・・ 私には理解できませんが、なぜか、印刷したあとは、ファイルを削除してしまうんです・・・


それと、1つ重要なヒントが、この人のやったことに隠されています。なぜ、メールで送信することができたのか? それは、メニューコマンドに「メールで送る」って、言葉でちゃんと書いてあったから、です。



  • ツールバーとか、ボタンとか、tool tipsとか、最近使ったメニューを先に表示する・・・そんなのはいりません(言葉で書いてないもの、すぐに目にはいってこないもの、そういうのは、見てないので、無いものも同然なんです)。


  • メニューも、ファイルメニューとか、編集メニューとか、複数にグループわけしないでください(探すのが大変だし、目に見えないものは存在しないもの理論の人には有害です)。


  • ただ、単純に、わかりやすい言葉で、「○○○○○をする」というメニューコマンドを、ごく限られた個数だけ(せいぜい10個くらい?)だけ用意してください。それ以上は、「その他のことをする・・・」で十把一絡げにしておけばOKです。


  • エクスプローラを使って、ファイルのコピーや移動といった操作ができない人がいるのですが、なぜできないかというと、「ファイルをコピーする」というメニューコマンドとして、明示的に書いてないからだと思います。近いものでは、「送る」っていうメニューコマンドがありますが・・・


あとは・・・



  • 複数のウインドウを重ね合わせて表示するような、マルチウインドウは、やめてください。


  • 1つのアプリケーション(文書)のウインドウだけを、常に全画面表示。これで十分。


  • どうも、操作に迷ったときには、目に見えるものすべてを、ひたすら一生懸命、凝視しているようです。そのため、前面にきている、現在フォアグラウンドで実行中のアプリが出しているウインドウ以外のウインドウまで、一生懸命、眺めて、文字を読んでいたりするんです。「あんた、どこ見てるのよ・・・」と、何度言ったことかと・・・




現状のパソコンでも、いくつかは、設定をすれば可能になることはあると思います。でも、設定変更すればできる、ってことと、設定しなくてもデフォルトでそうなっている、ってことは、大違いです。パソコン初心者だけでなく、かなり多くの人にとって、「デフォルトでそう設定されていないこと」は、「そういう機能はハナから存在しないのと、実はほぼ等価」だったりするんです・・・というような記事を、先日のPC Watchでも見ました。





以上の話とはあまり関係ないですが、あと1つ。

パソコンが内部で処理中のときは、即座に画面にでっかい文字で「そのまましばらくおまちください」って表示するようにしてあげてください。

昔、「パソコン初心者には、一番高性能の機種を買い与えよ」という法則がありました(知ってる?)。 



パソコンを使い慣れた人は、ああ今は処理中で忙しいんだな、もうしばらく待ってから次の操作をしたほうがいいんだな、っていうふうに勘でわかるんですが、初心者はもうワケワカランですから、しかも妙にせっかちで、自分の操作が間違ってたので、やりなおそうと思うのか、しっちゃかめっちゃかにしてしまう・・・ 本当は、最初の操作であってたのに、別のことをやっちゃったせいで、変な結果をまきおこしてしまい、ますます頭が混乱するという悪循環・・・



高性能なプロセッサとか、リアルタイムOSとかそんなのはいらんのです。「そのまましばらくおまちください」 そう表示するだけで、けっこうなんとかなっちゃうもんなんです。



さて、そろそろVistaの発売開始時刻ですね。ではでは。



いや、買いになんか行きませんよ。「VistaはService Pack1が出てからインストール



そのまましばらくおまちください。

 



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