2008年7月16日水曜日

マイコンの時代も遠くなりにけり

日曜日に秋葉原に行ったら、駅の近くの、ロケットがあったビルが、とてもみすぼらしい姿になっていることに気がつきました。



200807151



どうやらビルを壊すみたいで、看板も取り外されて、窓が見える状態になっていました。

かつて、秋葉原の電気街の写真といえば、たいていこの一角が写っていて、どぎつい色の看板があったと思うのですが、ここは、秋葉原の時代を映す場所の1つだったんでしょうね・・・

過去記事





20060112大きい画像



この看板、ネオンサインでしょうか、描かれている文字も、時代を象徴してますよね。



200807152



冷蔵庫   ビデオ  マイコン
電子レンジ テレビ  ステレオ



これらの単語からは、ゲームとか、アニメとかは、あまり連想しそうにないですね。



かろうじて現在に通じているのは、マイコンが、今ではパソコンになっているというところでしょうか。





私の人生に大きな影響を与えた「こんにちはマイコン」の著者、すがやみつる先生が、また、マンガをブログで公開しています。今度は、iPhone(アイフォーン・・・プッ)発売を記念して、「アップルⅡストーリー」です。

祝! iPhone発売記念 『アップルストーリー』予告編
http://sugaya.otaden.jp/e776.html



祝! iPhone発売/マンガ『アップルIIストーリー』
http://sugaya.otaden.jp/e2594.html

 



先日も、ビル・ゲイツ引退記念で公開されてて、懐かしくて、





なんて、思いました。たまたま復刻版の本を持っていたので、そのときも、アップルⅡのマンガは読んでたのですが、またブログで公開されているマンガも読んでしまいました。





公開されているマンガでは、パーソナルコンピューター、マイクロプロセッサ、といった用語が使われていますが、1980年ころは、パーソナルコンピューター(パソコン)とか呼ばずに、マイコン(マイクロコンピューター)って、みんな呼んでいたものでした。



あのころは、マイコンとパソコンってどう違うの?みたいな質問がよくありました。



マイコンは、狭義では、マイクロプロセッサと同じか、とても近い意味で、たいていは、1チップの小さいコンピュータを指すようです。1チップ・マイコンとか言って、電子炊飯器とかに入っているコンピュータのことを、マイコンと呼ぶ、と。
そして、あのころみんなが呼んでいたマイコンというのは、まさに、パーソナルコンピューターで、パソコンと呼ぶのが正しかった、と。



パーソナルコンピューターについては、すがや先生の今回公開されているマンガでも触れられています。昔は、コンピュータというのはとても大きくて、そして高価で、個人で所有するなんてありえないものでした。マイクロプロセッサが登場したことで、個人で所有できる安価なコンピューターが実現可能となり、それがパーソナル(個人の)コンピューターだったわけです。



マイコンってのは、今でもあるんですけど、近年では単なるマイコンの範疇を飛び出して、System on Chip(SoC)と呼ぶことがあります。SoCってのは、1チップの中に、マイクロプロセッサと、メモリと、あと、入出力インターフェイス(USBとか高速シリアルとか、ADコンバータなど)、いろいろ詰め込んでしまったものです。昔だったら、1枚のボード上に、いくつかのチップを載せて配線して作っていたようなもの(=システム)が、1チップに入ってしまった、と。



余談ですが、FreeBSDのメーリングリストで、SoCという言葉をたまに目にすることがあります。



「おー、FreeBSDも、組み込み機器のSoCで使われるようになったのかぁ」



みたいに勘違いしちゃうかもしれないのですが(私だけ?)、たいてい、そっちのSoCってのは

Google Summer of Code
http://code.google.com/soc/2008/

のことです。Googleが資金提供して、学生さんなどに、ソフトウェア開発の実習のようなものをやってもらう活動のことです。



昔、日本の半導体メーカーは、DRAMで世界の半導体業界のトップを走っていたころがありました。その後、韓国など海外メーカーに価格競争に負けて、DRAMではもうやっていけなくなって、次々に、DRAMから撤退していったころ。どのメーカーも、バカの一つ覚えのように「これからは、SoC(System LSIと言ってたかな)で、利益率の高いビジネスに専念します」などと言ってましたが、その後、どういうことになったのか・・・悲惨ですねぇ。





「マイコン」という言葉に代わって、正しい用語である「パソコン」が使われるようになったのって、日本では、もしかして、珍しいことじゃないですかねぇ。



WWW(ワールド・ワイド・ウェブ)のことが、なぜか日本では「ホームページ」という用語になってしまったり、けっこう、日本だけでしか通じない用語が普及してしまうこと、多い気がします。

もっとも、パソコンというのも、日本だけで通じる略語ですね。パーソナル・コンピューターを省略したんだから、「パーコン」じゃなきゃおかしいだろ?みたいな意見が、昔はあったみたいですが・・・ぜんぜん主流にはなりませんでしたね(笑)

これも死語ですが、「ナイコン」という言葉もありました。マイコン(=パソコン)は、当時、とても高額で、一式そろえたら軽く10~20万円するのは当たり前でした。というわけで、小学生、中学生にとって、マイコンを入手するというのは、とても困難なことでした。

「マイコンを持っていない」=「ナイコン」

・・・ということで。



パソコンと同じ方式で、スーパーコンピュータを略したときは、スーコンにならず、スパコンですね。

あまりよく知らないのですけど、ミニ・コンピュータというのがありましたが、これはそのまんま、ミニコンでした。



ミニコンってのは、ノートパソコンのような小さいコンピュータってことじゃなくて、「大型コンピュータ」よりは小さいもの、という意味。だから、パソコンなんかよりも、ずっとずっと図体の大きいもののようです(見たことないっす)。大型コンピュータってのは、大きな部屋を占有してしまうくらい、設置するのにも工事が必須なくらい、バカでかいものですから。

大型コンピュータってのは、たぶん、ミラーマンで出てきた、こんなやつのことじゃないでしょうか・・・





・・・と思ったら、Wikipediaではミニコンに分類されてますね。どんだけデカいんだよ、大型コンピュータ。





それから、ミニコンよりも高性能だ、って意味の、「スーパー・ミニコン」なるものがあったらしいのですが、これ、「スーパーミニ」と略したらしいです。なんかカッコよくないですか!?



0 件のコメント:

コメントを投稿