2005年6月14日火曜日

ドラえもん カラー作品集 第5巻 〈初期作品編〉

あろうことか、カラー作品集の第5巻がでてたことを、知りませんでした。第4巻が出たのが2000年12月、第5巻は2005年3月とのことですから、4年以上の間をあけての登場です。

ひさびさのカラー作品集は、「初期作品編」となっているように、連載開始から3年くらいの間の作品を選んで収録しています。
なにしろ表紙が、小学二年生1970年1月号、連載第1回目(全部で6編あるうちの1つ)、のあの扉絵です。ドラえもんが、妙にツヤツヤしていて、まるでゴムでできているかのよう。ちょっと、青い「ロディ」に似ているかも?

このドラえもんがすごいでふれましたが、昨今のドラえもん・イメージとまるで異なる、初期の荒削りだけどイキイキ自由きままに動き回るドラえもんが、世間でブームになってたりするんですかね?去年刊行された「ぼくドラえもん」で、単行本未収録作品が紹介され、その土壌ができたのではないかと、推測してみました。

みどころ

ストーリーの組み立て方が、今のドラえもんの文法とまるで違い、ドタバタギャグ路線だったりすることのほかに、絵柄が今とぜんぜんちがうところが、イイ!んです。今回、カラー印刷になっていることもあり、よりいっそう楽しめます。ギャグシーンでの、顔のくずれ具合など、今ではありえないほど、かなり大胆な感じです。よくパチモノのドラえもんにお目にかかることがありますが、本家の「初期ドラ」のヘンテコさというか違和感は、パチモンをはるかに超えています。ドラえもんがドラえもんであるための必要条件は何なんだろう?と考えたくなったりします。

・P.10 ・・・ ずんぐりむっくりドラちゃん。指を体に突き刺したくなるような質感
・P.11 ・・・ こ、こ、これ、スネ夫ですか?え、えーーーー
・P.13 ・・・ ロディだ
・P.39 ・・・ 失敗した福笑いみたいな、ドラえもんの顔(これ、たしか何かの本で引用されていました)
・P.63 ・・・ 一瞬放心状態となって、つぎに○○○○○になるジャイアン。このテンポが絶妙
・P.123~ ・・・ 本物クレヨンで描いた絵描きさん。この一連のキャラだけが、ラフなタッチになっていて、みょうにシュールな画面構成になっています。キャラが画面から浮きまくっていて、ギャップがすごいです。カラーだからこその味わい。

あと、気になったのが、しっぽの色

たしか、昔はしっぽの色が青かったという話を読んだ記憶がかすかにあったのですが、今回、青いしっぽのドラえもんのオンパレードです。ところが、連載がつづくにつれて、途中で赤くなったり、青にもどったりしてるんですよね。どういうことなんでしょうか?データをまとめてみました。

収録リスト(初出年月順で並べ替え)

ちなみに、手足が薄いピンク色をしたドラえもんは、これまでのカラー作品集でも見られました。

��~~ 当初は、ヘンテコリンなドラえもんに面白がっていましたが、実は、昔の懐かしい雰囲気に、心がゆったりして、リラックスできることに気がつきました。ノスタルジーですね ~~~



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